各種ランキングに登録してます。以下のバナーをクリックよろしくお願いしま〜〜す♪

(有)すークリエーションコミック・アニメ ランキング ブログランキング・にほんブログ村へ p-netbanking

2008年09月12日

みんななかよし 第二話 『パンパン大佐の秘密』(4)

みんななかよし 第二話 『パンパン大佐の秘密』(4)

                                           文:すーさんの永遠のライバル
                                           絵:A氏

 そこに映っていたものは……。
 ぐらぐらと煮立ち、湯気の立ち上る鍋。
 天井から吊るされた大量のソーセージ。
 キャベツが山のように入っている野菜カゴ。
 そして、忙しそうに動き回るコック達。
 そう、そこは城の厨房だった。
「パンパン大佐いないね」
 映像を見て、ケッピ姫が小さく呟く。
「まぁ、見てなって」
 リュウが姫の耳元に囁いた次の瞬間、黒い足と白いお腹が映った。
 それは間違いなくパンパン大佐の足元だ。
「パンパン大佐は本当にそれがお好きなのですね」
 コックが苦笑気味に話しかける。
「毎日召し上がっても飽きないだなんて、さすがパンパン大佐ですね」
 別のコックが感嘆の声を上げた。
 パンパン大佐の足から、お腹、胸元へとゆっくりとリュウカメラが上へ動いて行く。
「わあ、どきどきしちゃう」
 じぃっとビデオを見つめる姫、ハヤシサワも、ユーサンも皆そのVTRを瞬かず見ている。
「まあ、パンパン大佐、こんなところで立ってお食事とは申し訳ない。私たちがお部屋までお運びいたしましょうか?」
 今度は侍女の声が聞こえる、そして、しばらくすると、
「え? そ、そんなはずかしい…、それならここで召し上がってくださってもかまいませんが…」
 侍女が言葉を詰まらせた。
「……ふふ…本当においしそうに召し上がるのですね」
 画面は勲章が付いている胸を通り過ぎ、そしてゆっくりと顔のあたりを映し出す……。
 ────ブチッ!
 暗転。

「リュウくん、画面真っ黒だよー」
「あれ、あれ、あれえええ?」
 あわてたリュウが、指先に光をためてつんつんとそのビデオテープに再度魔法をかける。
 しかし、ビデオテープはうんともすんとも言わなかった。
「なんじゃ! いいところなのに」
「ねえリュウくん続きはー?」
 姫とハヤシサワに抗議され、リュウは更に慌てふためく。
「あっれ、おかしいなあ…こんなはずじゃ…」
 ビデオテープを持ち上げていろんな角度からのぞく、と。

 15.jpg 

「あ! なんだよー、虫かなー、テープ食われてるよー」
 からからとテープを引き出せばそこから先がぶっつりとなくなっていた。
「ええええ、ざんねーん」
「さすがに、なくなったもんは魔法でも復元できないしなー」
「えええい! この役立たずめが!」
 ぽかすか!
 ハヤシサワ本日の3、4発目の拳がリュウの後頭部に炸裂。
「ご、ご、ごめんな。姫」
 リュウがすまなそうな顔をして、頭を下げる。
「はぁ〜あ」
 ため息をつきながら、姫は本当に残念そうに、途切れたテープを眺めていた。
 沈んだ空気がその場を包む。
「……ああ、思い出しました」
 そんな空気を払うかのように、ユーサンがぽんと軽く手を叩く。
「聞いた話ですが、パンパン大佐は里帰りするらしいですよ」
「里帰り? そんなん誰から聞いたんだ?」
 リュウがびっくりして声を張り上げる。
 姫は里帰りの意味がぴんとこないのか、まだちょっといじけ気味にユーサンを見上げていた。
「侍女のイザベラさんから聞きました。それにウリルさんもそんなことを言っていましたね…」
「へえ、里帰りってことは……里があるってことかよ! つーか、どこ? いやその前にどうやって帰るんだ?」
「さあ? そこまでは……でも、足があるのですからご自分で戻られるのではないかですか」
 あまり興味なさそうに聞こえるユーサンにリュウはさらに続ける。
「でもそれなら一体何か月かけて……」
「おお、そうじゃった姫様! 里帰りの話に付随してこのハヤシサワも知っていることがございましたぞ!」
 リュウの言葉をさえぎり、ハヤシサワがぴしっと右手を挙げてアピールした。
 黙ったままの姫は、「なぁに?」と視線だけ上げて、ハヤシサワを見つめた。
 
                                                         つづく                                                         
にほんブログ村 小説ブログ ファン
タジー小説へ ←まさかあんな場面で虫食いとはなぁ……。(by リュウ)


posted by (有)すークリエーション at 06:10| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | みんななかよし(小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。